文:佐川博樹

実は○ふで箋のきっかけは、「箱」なのです。
箱については、ふたふで箋用に桐箱を作ったことがありましたし、ぷんぷく堂さんとのコラボレーションでも箱を作ったことがありました。
が、なかなか、A4サイズの飾り原稿用紙にあった箱を作ることができずに、悶々としている日々が続いておりました(今(2026年4月)でも続いております笑)。
当社代表の佐川(私)は、「経営コンサルティングサービス」も提供していることはご存じの方もいらっしゃるかと思います。そちらのお仕事で、ある弁当屋さんとの出逢いがありました。
そのお弁当屋さんは仕出し弁当屋さんなので、いわゆる仕出し用のプラスティックの弁当箱を使っていたのですが、時々、経木の弁当箱もお使いのようでした。
経木と言えば、丸いあの弁当箱をイメージしますよね。あの箱に私が興味を持ったのです。
この弁当箱に使われる経木に原稿用紙が入っていたらおもしろいのではないかと思ったのが、実はこの○ふで箋の始まりなのです。
このアイデアを飾り原稿用紙の監修者である小日向氏、デザイナーであるhoririum氏にDMしたところ(三人で共有できるDM環境をX上に持っています)、「大いにあり!」という反応(笑)。
すぐに、horirium氏からデザイン案が送られてきたのです。それが、焼網壹です。
「えー!そっち?笑」
と思いました。私が考えていたのは、焼網貮の一般的な原稿用紙を○で切り取ったようなものでしたので、めちゃくちゃビックリしました。「これ、どうやって書くんだ?」
でも、これもおもしろいから、焼網貮のデザインと一緒に作って出そうと思いました。
名前については、小日向氏にお願いしたところ、「このデザインは焼網に見えるぞ!」とのご発言があり、第一作と第二作は「焼網壹」「焼網貮」に決まりました。
上述のように、企画とデザインは進んでいましたが、お付き合いのある印刷工場に相談すると、、、
「使っているキンマリスノーホワイトは、薄いから抜きが難しそうだなあ」
という返事が返ってきました。どういうことかというと、よく印刷工場さんが言う「ヤレ」(紙がくしゃっとなって不良品になる)がかなり発生しそうとのこと。
また、名称を印刷する場所が紙をカットする部分にずれて重なる可能性があるとのことで、位置変更を依頼されました。デザイナーのhoririum氏のデザイン力で回避でき、なんとかなりました。
が、ヤレはどうしても出るし、○の位置がずれることも絶対にあるとのことで、この点でコストアップは避けられないだろうとのことでした。受け入れざるを得ず、この点は利益を少し削って対応するしかないかなという判断になりました。
紙の方は一定の課題クリアが見られたので、あとは「箱」。
箱がきっかけの○ふで箋ですから、箱はちゃんと用意したい(売れなくても笑)。
製作工場を探しました。サンプルをいくつかの工場から購入してみて、品質には大きな差が無かったので、オリジナルサイズを作ってくれるところを当たりました。
サンプル作成を依頼したところ、見積のサンプル価格にめっちゃ驚きましたが(高!)、これを支払わないと製品化はできないので、投資することにしました。が、工場側から「こんな薄い弁当箱、作ったことないからできるかわからないよ」と言われました。が、そこをなんとか、とお願いしてやってもらいました。
「できないかも」と言われていたものの、実際にはサンプルには問題無く、作ってもらうことにしましたが、見積りを取ったらすごい大きさのロット笑!零細にとっては、「どこに置くんだ?」ということになりましたし、「この金、どっから持ってくる?」ともなりました笑。
以上のような、課題クリアを経て、なんとか弁当箱も原稿用紙も作れました。
「何、この原稿用紙!」
というのが皆さんからの最初の反応だったかなと思います。
真四角の封筒も用意しました(これもすごいロットで段ボール箱が今でも事務所に在庫として積み上がってます)ので、お手紙にでも使ってもらえればな、とも思っています。
とはいえ、イベントなどで販売していると「かわいい」とか、「これ、どうやって書くの?」などいろいろな反応があります。
ただ、あたぼうステーショナリーとしては、中の人が楽しく使うものを作っていますので、皆さんにも楽しく使ってもらえないかなと希望しております。
焼網壹については、放射状のマスをすっかり無視して使っていただいたり、あの円状をうまく使ってカラーチャートを作っている人がいたりもされています。
焼網貮は一般的な原稿用紙のマスですから、そうそう難しい使い方はされている人がいませんが、丸いことで楽しく使ってもらえているかなと思います。
