螺輝旋・夢旋渦の誕生秘話

文:佐川博樹

2026年4月に発売された、○ふで箋「螺輝旋」(らきせん)「夢旋渦」(むせんか)の誕生の背景・経緯などを書いていきたいと思います。

 

はじまりは碌波午

この数年、干支にちなんで既存の飾り原稿用紙をアレンジしたデザインを制作しています。午年だった2026年は午を配置した「波抹茶」を制作していました。

この午がポイントになったかなと思います。

 

実際には、もっと前から(記録が見つからない)メリーゴーランドの話はhoririum氏との間であって、それがこの干支の午で一気に進み始めた感じがします。(2026年1月)

 

デザイン開始

当初は、開発コード「メリーゴーランド」で進めていました。

 

horirium氏から「最初のスタディです」ということで、馬とユニコーンが合わせて11頭配置されたデザインが提示されました。

監修の小日向氏から「素敵です!」の声が上がる一方、私は「馬車も欲しい!」などとわがままを。

屋根をどうするかという課題もあり、三人でインターネット上にあるメリーゴーランドの写真を検索しまくりましたねぇ。

 

ここで渦巻き登場

もう、○ふで箋が発売された当初から、horirium氏からは「いつか渦巻きがやりたい」という話はいただいており、第三弾の「蜂網陸」を作る時よりも先にその話はあったのです。が、私の意向を尊重していただいて、先に蜂網陸を作りました。

 

そういうこともあったので、馬のスタディが提示された後、すぐにhoririum氏から「渦巻きのマスで」という話がありました。

 

渦巻き→めまい→メリーゴーランドにぴったり

 

という流れで笑。願ったり叶ったりです。

 

マスの渦巻きの一方、原稿用紙でいういわゆる「ルビ」の部分をメリーゴーランドの支柱に見立てようということに。horirium氏が調べたところだと、この支柱はほぼねじりん棒。これを採用することにしました。

 

馬だけじゃないらしい

メリーゴーランドを調べていく中で、回転木馬には、「木馬」だけではなく、いろいろなキャラクタがいることが判明(笑)。私が希望していた「馬車」(実際にはコーチと言うようです)も存在することがわかりました。

 

ちなみに、この馬車がメリーゴーランドに配置されたのは、「スカートをはいている女性が馬に跨がるのはちょっと、、、」という背景から生まれたらしいです。

 

ここで、horirium氏から1週間以上をかけて新たなキャラクターが提案されました。それが、これらの絵です。

 

別キャラ作成に時間がかかっていました。

 

とのことでした(笑)。すぐにこういうところにこだわるhoririum氏が私は大好きです(笑)。昔から、この中でもカエル、うさぎ、ぶたなどはあったようです。皆さんも乗ったことがありますか。

 

これらのキャラの中でも一番大変だったのは、キリンとのこと。あの網目模様葉ねぇ。。。

 

キャラを配置したら大変なことに、、、

たくさんのキャラが出てきたので、horirium氏に配置してもらったのですが、大変なことに(笑)。

つまりは、文字を書くエリアが圧倒的に少なくなったのです(爆)。

horirium氏、ご本人も「うるさいですね」とのこと。

 

工夫として、シルエット化することやキャラクタ自体を小さく配置すること、数を減らすことなどいろいろやってみてもらい、現在のデザインに近いものに落ち着きました。

 

が、この際に力になったのは小日向氏の「ちょっと書いてみますね」「書いていてとても楽しいです」という言葉です。ありがたかったです。

キャラ頭数などこれで問題無いと確信できたのは、この小日向氏のチャレンジだったと思います。

 

そして、horirium氏から「メリーゴーランド的なデザイン変更」として、キャラの配置が見直されました。ここから、さらに(笑)。

 

細かいなぁと皆さんが思うかもしれないですが、ねじりん棒の濃さを10%単位で下げたり、中心に配置したテントの色合いを調整したり、全体を大きくするために外周部分を細かく調整したり。。。もう、こだわりがすごい!

 

最後のスパイス

そして、ここからがhoririum氏の真骨頂です(笑)。

だいたい、もうこれでできあがったかなというところから、

  • えっと、キラキラを付けてみました!
  • キラキラの大きさや角度などを調整しました
  • キャラの大きさを10%だけ小さくしました
  • 罫線の太さを0.08ミリ太くしてみた(結局採用されなかった)
  • (デザインと関係ないけど)マウスが動かなくなった!
  • ハレを演出するため、周囲に「唐草」をあしらいました!

ということがいろいろ起こりまして(笑)、デザインは最終形を迎えました。

 

色、名前もいろいろ

さて、もうふたつ、とても大事な課題が残っています。「色」と「名前」です。

もう3月に入っています。4月の宇宙遊泳に間に合うのか?

 

実は、このとき、他の案件も同時並行で進め始めていて、horirium氏には高い負荷がかかっていました。

が、お二人とも私の製品開発につきあってくださいました。

 

色は5色検討

毎度そうなのですが、色を決め始めると私たちはDICの色見本とにらめっこします。

これは印刷屋さんなどでは普通のことかなと思います。

 

horirium氏や小日向氏からもこの色が良いかなぁというご意見もあり、また私は私でこの色が良いなあとか、他の色と被らない方が売上には貢献しそうだなとか、いろいろな面から考えるわけです(笑)。

 

在庫リスクの高まりも考えられるわけですが、その検討した5色の中で、捨てがたい2色を残して進めることにしました。

 

名前は専権事項

名前については、私から小日向氏の専権事項とさせていただいているので、お願いしました。

毎回、小日向氏からはいろいろな名前の案が提示されます。で、どれも良いので、とっても迷うんです。

最終的には、2つの名前に絞り込まれ、それぞれ、らきせん、むせんかとなりました。

 

で、ここから別案件がメッセージのやりとりの中に混ざってきて、大変なことになりました(笑)。

その別案件ではかなり心が削られたのですが、なんとか立ち直って、こちらの○ふで箋は宇宙遊泳東京に間に合う目処が立ちました。

 

工場との交渉

ここは私の仕事です。

お付き合いのある工場にお願いして、納期調整してもらったり、コスト調整をお願いしたり、いろいろやりとりをしました。

 

 


なんとか、宇宙遊泳東京の1週間前に納品され、無事、宇宙遊泳東京で販売できそうです(今日は2026年4月16日です)。

 

みなさん、どうぞ、宇宙遊泳東京にいらしてください。また、遠くの方は、お近くの小売店様(取扱店募集中!)、または弊社公式ネットショップにて4月20日よりお買い求めいただけます。

 

 

以上

初版:2026年4月16日